鍼について

鍼灸治療が初めてで不安なのですが

いざ施術を受けてみると全く怖く無かったと良く耳にします。
当院を受診される方の半分以上は鍼灸治療、初体験です。
お声掛けしながら施術しております。 どうぞ安心してお受け下さい。

鍼治療は痛くないですか?

基本的に痛くないものです。

鍼治療で使う鍼の先は丸くなっており注射針とは太さ、構造ともに違います。また非常に細い鍼を用いるので、ほとんど痛みを感じる事はなく、そこが利点です。
当院では「痛くない鍼治療」と「鍼特有の感覚を出す鍼治療」の両方をする事ができます。

日本鍼灸では鍼を刺した時の感覚を「ひびき」といいます。
一方、中医学鍼灸では鍼を刺した時の感覚を「得気」(とっき)といい「ダルイ、ハレボッタイ、オモイ、シビレル 等」と表現されます。
この得気を正確に患者様に与える為には鍼施術者の技量、知識、経験、集中力が必要となります。
経穴(ツボ)は心身の自然治癒力を引き出すスイッチのようなもので、得気はスイッチが入った時に体が出すサインです。
この得気と痛みは分けて考えなくてはなりません。
尚、「得気」と「ひびき」は似ていますが同じものではありません。

当院では日本鍼と中国鍼の両方を用い、鍼の太さや長さ様々な種類を準備し患者様おひとりおひとりの症状体質に合わせて使い分けます。
特に初めての方や不安のある方には「得気」をほとんど出さない優しい施術を心掛けております。
お声掛けしながら施術しております。どうぞ安心してお受け下さい。

鍼は本当に効くのですか?

中国や日本だけでなく、世界的にもその効果が科学的に認められています。
WHO(世界保健機関)では、鍼灸は疾病に対して治療効果があるとして、適応疾患を発表しています。
また最近では、NIH(米国 国立衛生研究所)の見解として、鍼灸療法の各種の病気に対する効果とその科学的根拠、西洋医学の代替治療として効果について有効であると発表されました。
鍼灸は、いわゆる民間療法とは異なる、明確な理論と臨床経験に基づき確立された医療です。

ツボに鍼をするとなぜ効果が出るのですか?

中医学の考え方で、気血水の流れが改善できるからです。
中国伝統医学(中医学)では、気血水の流れが悪いと、痛みや不快な症状が出るとされています。
鍼灸で使用するツボには、気血水の流れを改善する作用があります。
また、その通路を整えることにより、そこから繋がっている五臓六腑の働きも改善されます。

灸について

お灸は熱くないですか?

当院では熱くなく温かく気持ちが良いと言われる「間接灸(温灸)」を多く使用しています。
「間接灸(温灸)」には棒灸、筒状灸、台座灸、箱灸、和紙灸、薬條灸など沢山の種類があります。
また、「少し熱い」と感じるまですえることもありますが、そのような場合には、お声掛けをしますのでご安心ください。

火傷をしたり痕になったりしませんか?

火傷や痕になることへの防止につとめております。
温かく気持ちが良い「間接灸(温灸)」中心で施術を行っておりますがそれ以外の透熱灸(直接もぐさを燃焼させるタイプ)を使う場合には米粒1/2~1/3位のごく小さな大きさにしております。また完全に熱くなる前に取り去ったり、和紙を敷いたり火傷や瘢になることへの防止に努めております。

鍼だけで又は灸だけで治療できますか?

出来ないことはないですが、お勧めはしません。
鍼も灸も両方とも出来るツボの方が多いですが“鍼をしてはいけないツボ、灸をしてはいけないツボ或いは鍼に適したツボ、灸に適したツボ、鍼灸共に適したツボ”が有ります。
中医学鍼灸では、鍼と灸、ツボの組み合わせ、それと何より患者様おひとりおひとりに合わせた適切な刺激量が大事になります。
例えば体に熱がこもって困っている方には鍼の方が熱を発散させやすいですし冷え症で困っている方でも灸だけでなく鍼をする事で適切な所へより上手く温みを届ける事ができます。
鍼と灸は我々の体に全く違う生体反応を与えてくれます。その違いを利用する事で様々な治療ができるのです。
よって鍼だけ、灸だけでは狭い範囲の治療になってしまうという事をご理解下さい。
ただお家でする簡単なお灸やツボ刺激などは正しいやり方で効果は変わります。是非ご相談下さい。

施術について

治療時間はどのくらいですか?

通常は、50~60分程度です。
また初診時は、これよりもう少しお時間をいただきます。

どのくらいの頻度で受診するのですか?

初回から症状が改善するまでは1週間に2回程度を推奨しております。
急性疾患(ぎっくり腰、寝ちがいなど)の場合は、最初は間を開けずに来院いただくのが効果的です。
治療効果をより確実にするために、初回から症状がある程度改善するまでは1週間に2回程度と、なるべく間隔を空けずに来院 することを提案しています。
症状が改善した後は、1~2週間に1回程度の来院をお勧めします。
鍼灸治療は、回数を積み重ねることで効果を発揮することをご理解ください。