鍼治療

鍼灸治療

ステンレス製の髪の毛様に細い鍼をツボに刺入し、施術を行います。
鍼の刺入方法は、管鍼法という円形の筒を用いて行い、比較的痛みはなく刺入する事ができます。
初めて施術される方には特に丁寧な説明と優しい刺激を心掛けております。

ツボに刺入した鍼は、一定の刺激を加えた後に直ぐに抜く方法と、10~15分間置いておく方法と大きく分けて2通りあります。
その他、刺入した鍼に微弱な低周波パルス通電を行い、患部の痛みや筋肉の凝り、血液循環を促進させる方法もあります。


◎得気(とっき)について(日本鍼灸では「ひびき」と呼びます)
ツボに鍼を刺入した時に得られる正常な体の反応で痛みとは違う感覚です。ダルイ、ハレボッタイ、オモイ、シビレルなどの感覚になります。治療効果はとても良くなりますが鍼が怖い方には極力出さないよう気を付けております。

※当院は全ての患者様にディスポーザブル(使い捨て)の鍼を使用しております

灸治療

鍼灸治療

お灸に使用されるのは、ヨモギの葉から作られた「もぐさ」です。
もぐさを小さくひねってツボに熱刺激を加える方法で施術を行います。
直接皮膚の上に乗せて火をつける「直接灸」と、もぐさと皮膚の間を空けて行う「間接灸」と2つに分かれます。
「直接灸」では、米粒の1/3から半分程度の大きさを用います。
「間接灸」には、「棒灸」「筒状灸」「台座灸」「箱灸」「薬條灸」など、様々なものがあり温和な刺激のものが多いのが特徴となります。。
その他、刺入した鍼の頭にもぐさを取り付け、点火する「灸頭鍼」なども行っております。

中国吸玉療法

鍼灸治療

吸玉は、長い歴史をもつ中国の伝統療法です。
ガラス製の容器の中を真空状態にして患部の皮膚を吸引します。
火を燃やして行う方法と吸引ポンプを使う方法があります。
当院では基本、火を使う方法で行います。ただ吸引するだけでなく吸い上げたり外したり滑らせたりして症状に合わせた治療を行います。
慣れてくると温かく気持ちが良いと言われる方が多いです。
大事なツボが多く集まる背中を広範囲に治療できるため気(生命エネルギー)や血の流れを良くするだけでなく、体全身の機能を改善します。

  • 治療直後は赤紫色の跡ができますが、徐々に解消していきます。1~2週間で消える方が多いです。ただ瘀血(おけつ)と呼ばれ、血の巡りが特に悪く滞っている方は色が濃くでますが治療を重ねるうちに改善されて、だんだん薄くなっていきます
  • 最初は”皮膚がつねられている感じ”と言われる方もおられますが段々心地良さに変わっていく方がほとんどです
  • 鍼灸治療も同時に施す場合があります(この場合の施術料は中国吸玉療法に含まれます)
  • 鍼がどうしても嫌、怖いと言う方にもお薦めです
  • 体型、体質、症状などにより吸引ポンプの吸玉も併用する場合があります

小児鍼

小児鍼

刺さない鍼を用いて、ツボを刺激します。
実際の施術はごく短い時間です。
小児の夜泣きやかんむし(ぐずり)、夜尿症に効果があります。

耳鍼

鍼灸治療

耳には全身に繋がるツボが多数存在します。
耳ツボ専用の測定器を使う事で、より正確なツボの位置を割り出す事ができます。
耳ツボに効果のある植物の種を貼り付けますので毎日、ご自身で押さえて頂く事になります。
押さえる時間帯、時間、回数は症状によって異なります。こちらで詳しく説明させて頂きます。
1週間から10日で耳ツボに貼った植物の種を張り替えます。
特にダイエット、便秘、不眠、高血圧、低血圧、喘息、めまい、耳鳴りなどに効果があります。

WHOで認められた鍼灸適応疾患

WHO(世界保健機構)では、次に掲げる疾患に鍼灸治療が適応であることを認めています。

系統 分類適 応 疾 患 の 例
神 経 系神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー等
運動器 系関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)等
循環器 系心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ等
呼吸器 系気管支炎・喘息・風邪および予防等
消化器 系胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾等
代謝内分秘 系バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血等
生殖・泌尿器 系膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎等
婦人科 系更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊等
耳鼻咽喉科 系中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・蓄膿症・咽喉頭炎・扁桃腺炎等
眼 科 系眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい等
小児科 系小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善等
皮膚科系疾患蕁麻疹・しもやけ・ヘルペス・おでき等
アレルギー疾患気管支喘息・アレルギー性鼻炎・眼炎等